コード演奏などを勉強し始めると、よく「“スリーコード” だけでも曲が弾ける!」というのを聞くと思います。
とりあえず簡単な“スリーコードの曲”を覚えるのもいいかもしれませんが、自分で何かしら作った方がコード進行の意味を考えられるのでは?と思いました。
曲を覚えようとすると「C、F、G…」という、ただ字の羅列を覚えて、“音を感覚として覚えにくい”と思うんですよね。
それにコード進行といっても、他の要素も関わっているはずなので、そのあたりも考えたいところ…
…ということで、スリーコードでコード進行をどうやって作っていったらいいのか?考えてみました。
コード進行はスリーコードだけだと6種類
コードネームの呼び方には、“ディグリーネーム”というものがありますが、今回は分かりやすいようにキー「C」に絞って考えてみます。
キー「C」のスリーコードは…
- C
- F
- G
…の3つですね。全部メジャーのトライアドの3和音。
構成音は…
- C = ドミソ
- F = ファラド
- G = ソシレ
…となっています。
コード進行なので、あるコードから違うコードに動きます。
3つだけしかないので、全ての組み合わせを考えてもたったの“6パターン”です!
- C > F
- C > G
- F > C
- F > G
- G > F
- G > C
たったこれだけ、6パターン…!
これだけだと、めちゃくちゃ少なく感じます…。
同じパターンがあってもいい
6パターンしかなくて、「少なっ!」と思うのですが、同じパターンがたくさんあってもいいんです。
例えばこんなコード進行があったとします…。
「C > F」ここ、同じコード進行になっています。
スリーコード以外でもそうなのですが、短い小節数の中で全部違うコード進行にしようとしなくてもいいんです。
一部が同じという展開はたくさんあります。
こんなコード進行もあり。
正直かっこいいとは思いませんが、「C > G」という動きが8小節内に3回も使われています。
ただ、最後だけ長さを変えてバリエーションをつけています。
こういう工夫をもう少し考えてみましょう!
長さを変えてみる
さっきの長さを変えるパターンをもう少し作ってみます。
3-4小節目を伸ばしてみました。これも1つのバリエーションになりますよね。
伸ばすパターンと縮めるパターン、両方を使ってみます。
これだけでも、少し展開が作れている感じがしませんか?
要は“コード進行”と言っても、ただの“コードの並びだけで成立している訳ではない”ってことですね。
続いてはどこでコード進行が使われているのかを考えてみます。
役割と場所を考える
コード進行は多くの場合、4小節、8小節や16小節で1つのまとまりやパターンになっています。
コード進行を考える時“どこで1つのまとまりになっているのか?”というのを考えます。
このコード進行の場合、1段目と2段目にコード進行が分かれているように感じます。2段目については2つに分けるという人もいるかもしれません。
この2つの”まとまり“でコード進行ができています。
1段目は「C > G」の2つのコードで展開を切らずに「F」につづいて、「C」に帰ってきて1度落ち着くイメージです。
2段目は「F」を軸にして「F > C」「F > G」 と発展させて次に繋げるようにしているように聴こえます。
試しに1段目と2段目をひっくり返してみましょう。
どうでしょうか?なんとなく、“しっくりこない感じ”がしませんか?
どうも「F」から始まると“途中で始まった感”が出てしまいますよね。この2つのまとまりのコード進行を作る場合は最初のパターンの方が良さそうです。
“そのまとまりのコード進行がどういう役割なのか?“というのを考えて配置してみるといいかもしれません。
コード進行をつなげて曲にしてみる
今度は、先ほど作ったコード進行の続きを作って曲にしてみます。
まずは、コード進行を用意します。
8小節で1まとまり、これは繰り返すといいかもですね。
これをAメロとします。
今までやった3つを思い出してBメロを作ってみます。
- 同じパターンがあってもいい
- 長さを変える
- 役割と場所を考える
コード進行を考えてみました。
「同じパターン」で、「長さを変えて」、「役割と場所を考えて」います。
パターンはAメロの2段目と同じ。
1つのコード長さを倍にして少しイメージも変えています。
「F」から始まっているため、Bメロらしいくなってコード進行の使い場所としてもいいですね。
これなら、「Aメロ > Aメロ > Bメロ > Aメロ」
最後に「C」コードを足して、曲としてとりあえず仕上げる事も可能ですね。
こんな感じで、少ないコードで曲を作る事もできそうです。
まとめ
テンションコードやノンダイアトニックコードなど難しいコードを使ったかっこいい曲などを覚えたいと思うのですが、そちらには手を出さずに、とにかく“基本的なコード進行を感覚”を作っていくことが必要だと思います。
そうすると、この曲が“どういう構造なのか”というのがわかるので、“曲をすぐ覚えられる能力”が上がって、結果的にたくさんの曲を覚えられるようになると思います。
難しいことはぜずに、とにかく“ステップバイステップ”で確実にレベルアップしていく方が大事だと思います。
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