今回はiOS版の GarageBand の自動演奏音源「DRUMMER」について調べてみました。
「DRUMMER」の面白いのは音色を選ぶというのではなく名前の通りドラマー、演奏するプレイヤーを選ぶところです。
Mac版の GarageBand と Logic にも Drummer はあるので、どういう使用感になっているのか?みていきたいと思います!
音源を立ち上げる
「トラック表示」で画面の左上の「ブラウザボタン」をタップします。
スワイプして「DRUMMER」を表示します。
立ち上げ方は画面の5つから選べます。
画面中央の「DRUMMER」
前回に閉じた「DRUMMER」と同じ設定で音源が立ち上がります。
アコースティック
Acousticカテゴリーから「Rock」のDrummerの「Kyle」の設定で音源が立ち上がります。
「Acoustic > Rock > Kyle」
エレクトロニック
Electronicのカテゴリーから「Electronic」のDrummerの「Leah」の設定で立ち上がります。
「Electronic > Electronic > Leah」
パーカッション
Percussionのカテゴリーから「パーカッション」パーカッショニストの「Isaela」の設定で立ち上がります。
「Percussion> パーカッション > Isabela」
追加のDrummer
メニューから選んで選択します。それぞれのキャラクターも説明されていて、分かりやすいですね。
左側の3つのメニューからカテゴリーを選択します。選べるドラマーは21人です。
ドラマー1人に1つのジャンルが割り当てられています。ドラマーによってドラムセットと演奏するパターンは決まっています。
Acoustic 13人
Rock
Kyle – Pop Rock
Logan – Classic Rock
Anders – Hard Rock
Songwriter
Darcy – Modern
Mason – Roots
Levi – Funky Songwriter
Graham – Experimental Songwriter
Parker – 60’s Songwriter
Alternative
Nikki – Indie Disco
Gavin – Indie Rock
R&B
Rose – Modern R&B
Curtis – Neo Soul
Benny – Modern Motown
Electronic 5人
Electronic
Magnus – EDM
Leah – TechHouse
Jasper – Mainstream Dubstep
Hip Hop
Maurice – Boom Bap
Dez – Trap
Percussion 3人
パーカッション
Isabela – Latin Percussion
Quincy – Pop Percussion
Finn – Songwriter Percussion
Drummerのトラックは2つまで
「DRUMMER」1つの曲で2つのトラックまで作ることができます。※Mac版では何トラックも作ることが可能です。
2つトラックを作った状態で新しいトラックを作ろうとすると、灰色になっていて選択することができません。
ドラマーの変更
画面左上の「▼」のナビゲーションメニューをタップして下のドラマーの名前の部分をタップします。
タップすると「追加のDrummer」と同じくドラマーを選択する画面になりタップして変更できるようになります。
操作画面
それぞれの操作はこのように配置されています。
プリセット選択
プリセットによって楽器のパターン、フィルなど一通りの設定が決められたものに変わります。
ドラマーによって選べるプリセットは変わってきます。
なので、ドラマーを変更するとプリセットの表示が変わります。変えたドラマーに相当するプリセットになるみたいです。プリセットのないの場合「カスタム」に変わります。
1人につき8パターンプリセットが用意されています。( Hip Hop の 「Dez」 のみ 9パターンあります。)
作ったパターンを保存しておくことはできないみたいです。
XYパッド
「音量」と「パターンの複雑さ」を設定します。
Y軸(縦) : 「音量」
上 : 音量大
下 : 音量小
X軸(横) : 「パターンの複雑さ」
右 : 複雑
左 : 単純
タップすると少しXYパッドの範囲がすこし大きくなります。
↓
「音量」はベロシティに近いです。これはリージョンごとに音量差をつけたり、楽器の演奏方法も少し変わります。(スネアはクローズドリムになったり)もします。
「パターンの複雑さ」は手数の多さと考えてしまってもいいと思います。右のほうに配置するとより複雑になります。
パック(黄色いドット)はタップした場所に動きます。なのでわざわざパックをタップしてスワイプという操作をしなくても大丈夫です。
どれくらいで変わる?
アコースティックの「Kyle」でどれくらいでどういうパターンになるか試してみました。
選択しているドラマー、楽器、パターンでも変わってくるので、なんとなーくの指標です。
Y軸 音量
X軸 パターン
スウィング
設定をするとパターンがスウィングしたものに変化します。
4つのパターンから選択します。
- 1/8(ライト)
- 1/8(ヘビー)
- 1/16(ライト)
- 1/16(ヘビー)
Mac版ではツマミをコントロールしてスウィングの値を調節できますが、こちらではできないようです。残念…。
楽器の選択
楽器の選択は選んでいるドラマーのカテゴリーによって少し変わります。
- アコースティック
- エレクトロニック
- パーカッション
どのカテゴリーも3つにクループ分けされて、楽器ごとにまとまっています。
楽器をタップしてON/OFFを切り替えます。
アコースティック
選択することで点灯中の楽器を含むパターンが演奏されます。
1段目
パーカッションの3つの中から1つを選択します。全てをOFFにしてミュートしておくことも可能です。
- タンバリン
- シェーカー
- クラップ
2段目
タム、シンバル、ハイハット、主に刻む楽器を選んで選択します。同時に選択することはできません。
3つの中から1つを選択します。全てをOFFにしてミュートしておくことも可能です。
- シンバル
- タム
- ハイハット
シンバルはライドシンバルを主にしたプレイングになります。
※どれを選んでもフィル演奏時にはシンパルとタム両方を使うことがあります。
3段目
3段目はキックとスネアの両方を個別に選択することができます。
- キック
- スネア
例えば、キックだけをミュートして、別のトラックのキックを使うこともできます。
エレクトロニックとパーカッション
エレクトロニックとパーカッションは選択できる楽器を自由にON/OFFすることができます。
つまり、アコースティックとは違い、どちらかをONにしたら他がミュートされることがありません。
1列を全てON、もしくは全てをOFFさせることが可能です。
パターン
パターンは3段に分かれていて、それぞれの楽器をグループごとに管理しています。
アコースティック
エレクトロニック
パーカッション
数字の部分をスワイプすると演奏されるパターンが変わります。
また、ドラマーによって選べるパターンの数は変わります。
パターンを途中で変化させることはできない
パターンを再生中に録音してパターンをオートメーションさせることはできないみたいです。
つまり、リージョンの途中でパターンを変えられません。途中で変更させたい場合は別のリージョンを作って変更しましょう。
拍子 テンポの速さでもパターンは変わる
拍子やテンポの速さでもパターンは変わります。
iOS版のGarageBandでは設定できる拍子は、4/4、3/4 、6/8、の3つです。
無理のあるフレーズは叩かれないようになっているみたいですね!
フィル
スライダを変化させてフィルの多さやパターンを変えます。
リージョンの最後には大体フィルが入るようになっています。また、リージョンの長さによってもフィルの箇所、回数は変わります。
アコースティックの「Kyle」の8小節のリージョンで少し試してみました。
- フィルなし
- 8小節目に1拍のフィル
- 4小節目に1拍のフィル
8小節目に2拍のフィル - 2小節目に1拍のフィル
4小節目に2拍のフィル
8小節目に1小節のフィル - 2小節目に1拍のフィル
4小節目に2拍のフィル
8小節目に1小節のフィル
※全てが派手になる
フォロー
キックとスネアのパターンを指定したトラックを汲んだパターンにすることが。
オーディオでも、音源でも可能です。指定するのはどんなトラックでもOK。
自分で作ったドラムパターンを模倣させたり、もちろんベースとうまく絡ませたりできます。
パターンがなかなか決まらなかったら、ベースでまず試してみるといいですね!
リージョン
リージョンはいくつも配置することができます。通常のリージョンのように切り貼りやループさせることも可能です。
ただし、リージョンごとにドラマーを変えることはできません。
1つのソングファイルに2トラックまで作れるので、別のトラックを作りましょう。
設定
リージョンをタップした後に表示されるメニューから設定を選びます。
画面が変化します。
Velocity
リージョンごとの音量。
ループ
ループをONにするとセクション最後までリージョンがループします。
画面を戻してリージョンのループする範囲を設定することも可能です。
スピード
リージョンが数倍の速さの長さになります。細かい倍率にすることはできません。
- 1/4x
- 1/2x
- 1x
- 2x
- 4x
逆再生
オーディオが逆になる訳ではなく、パターンが逆になります。フィルが入っていればフィルから始まる事になります。
逆にしたパターンと通常のパターンと組み合わせると意外性のある面白いパターンが作れるかもしれませんね。
すべてをリセット
リージョンに加えたすべてのパラメータがリセットされます。
DRUMSと組み合わせる
「DRUMS」などのトラックで打ち込んでそれを「DRUMMER」と組み合わせて使うのもありです!
例えば4つ打ちのバスドラだけ、「DRUMS」で打ち込んで、それ以外は「DRUMMER」を使うこともできます。
どうしてもエディットしたい
どうしてもパターンなどをエディットをしたい場合は1度「DRUMMER」のトラックを書き出しましょう。トラックをタップすれば統合で書き出すことがが可能です。
リージョンを切り貼りして新しいパターンを作ったりもできます。
iOS版だとリージョンのエディットが大変だと思うのであまりオススメはできません…
また、「Logic」にファイルを引き継げば、「DRUMMER」のリージョンをMIDIデータとして変換することが可能です。
少し手を加えたい場合はそちらを使った方がいいですね。
Mac版 GarageBand Logic で開くとどうなる?
こちらは問題なく「Drummer」としてトラックが追加されていました。
操作方法なんかも、ほとんど同じです。
iOS版で慣れておけばMacで使う際に迷うこともなさそうです。
違う点は気づく限りで6点。
- 「キット」ドラム自体を変更できる
- 選択できるドラマーが多い
- 何トラックでも作れる
- 「Logic」ではMIDI変換が可能!
- パターンをもう少し細かく設定できる
- スウィングを細かく設定できる
音色を調整できたり、MIDIにしてパターンを変えたりできるのは大きいですよね。
まとめ
GarageBandには「Drums」や「ビートシーケンサー」もあります。ですがよりスピーディーに作りたい場合は「Drummer」をつかった方がいいかもしれませんね。
細かく調整できないというのがデメリットのように見えますが、制限がある方が選択する時間も減るのでいいかもしれません。
少しの調整で様々なパターンが作れるので、積極的に使っていきたいですね!
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