ギタリストが自分の曲を作るためにDTMを始める事は多いと思います。
DTMとなると様々な楽器を演奏しなければなりません。
鍵盤楽器を弾けるギタリストはいいですが、そうでない場合は“ギターでそのまま打ち込みができないか?”という事を考えた事があると思います。
『じゃあ、ギターシンセってどうなの?』とか『ギターに似たデバイス』ってどうなんだろう?
Rolandの「GR-55」とYAMAHA「EG-AG」を所有しているので、実際のところをまとめてみました。
GR-55
Rolandから出ている「GR-55」専用のピックアップ、もしくはピエゾをつけて音を出します。
まず、GR-55には2つの音の出し方があります。
- 音を加工する
- ピッチを読み取って音を出す
“音を加工する”方はピッチがそのままなので問題ないのですが、”ピッチを読み取って音を出した”場合どうしても余計な音が入ってしまいます。
例えば弦をミュートした音、これだけで音が出てしまう事があります。
ギターって頻繁にミュートをするので、弦をかなり触ります。そのミュートした時の不必要なノートが出てしまいます。
つまりDAWソフトにMIDIとして送った際にそういったノイズ音もピッチとして判定されてしまいます。
よっぽど綺麗に弾けるのであれば問題ないかもしれませんが、かなり神経を使います。
ピックアップ、モジュールの設定を追い込んでも、ストレス感なくできる事はありません。
“ギターシンセの音”で出している分にはあまり気にならないのですが、DAWソフトに打ち込むとなると『ちょっと使えないかなぁ…』という感じです。
YAMAHA EZ-AG
これもMIDIで音が出せるギターです。
現在は販売されていません。
これも同じ様な理由でおすすめしません。
EZ-AGは指板を模したボタンと弦が分かれていて、ボタン押さえながら弦を弾くと音が出ます。
ミュートはブリッジ側にある金属の部分を押さえることでできます。
ミュートの問題もあるのですが、ボタンを押しただけでも音が出てしまいます。
要は、ハンマリングとかのために必要なんですよね。
なのでコードなどを押さえると…
- ボタン押さえた音
- 弦を押さえた音
これが毎回入ってしまいます。
DAW側で弱い音をMIDIフィルタしたりもするのですが、フィルタを抜けた音が結構あったり、いちいち確認するのが面倒でした。
打ち込みするなら何がいい?
一番おすすめなのはピッチ編集ソフトの「Melodyne」これがおすすめです。
録音した物を…
- 「Melodyne」ピッチ分析
- MIDIとして書き出す
…という事ができます。
しかも、今は和音でも読み込んでくれます。
読み込み自体も「ARA」で連携できるDAWであれば、一瞬で読み込む事ができます。
弾いた時点でMIDI化はできませんが、こちらの方がかなり精度が高いです。
ある程度うまく弾けたら読み込んでMIDI化すれば、一手間はありますが、余計な神経を使わずに済みます。
鍵盤弾いた方が早い
あとはもう一つの方法。そもそも鍵盤弾いた方が早い。
もともとは僕も鍵盤が全然ダメだったんですが、”初心者でも以外と弾ける”というのがよくわかりました。
譜面を読めないアレルギーがあっただけで、耳に頼って弾いていったりすると意外と弾ける。
ギターの演奏方法や、音色があるからカッコイイのもあって、『全く弾けないな…』って事が以外と少ないです。
ギターで弾くフレーズって正直ピアノで弾くと、以外と難易度が低かったりするんですよね。
プラスして、ギターのボイシングをそのまま他の楽器に移すとイマイチだったりって事が結構あるので、『鍵盤の方がイイじゃん!』って結局なっちゃいましたね…。
まとめ
新しい物も出てきていますが(BossのSY-300など、これはMIDI化ができない)、未だに打ち込みが楽ってものないみたいです。
もし、打ち込みができるから、ギターシンセを買いたい場合はやめておきましょう。
もちろん”ギターシンセの音が出したい!”という場合は買った方がイイです。
打ち込みをやりたい場合は、大人しくまずはMIDI鍵盤。
どうしてもギターでという事であれば、ピッチ修正もできるので「Melodyne」をオススメします。
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