iOS版 GarageBandでMIDIファイルを読み込めるようになっていたので、「どういう仕様か?」というのと、使い方を調べてみました。
※MIDIファイルはLogicで作成したものを使いました。
音源の設定について色々試してわかったこと
プログラムチェンジは適応されない
プログラムチェンジはなににも適応されませんでした。
GarageBandでMIDIファイルを読み込ませたい時は、念のため最初からプログラムチェンジを作らない方がいいかもしれません。
リージョンの最初のノート、CCが何チャンネルかで音色が決まる
リージョンの“一番最初のイベントが何チャンネルになっているか”で、そのリージョンがどんな音色になるか決まります。
あるリージョンの最初に3chでモジュレーションを書く。
その後1chでノートイベントを作っても、最初のモジュレーションが適応されて、3chの音色のトラックで全て出力される。
iOS版のGarageBandへMIDIファイルを送りたい場合は書き出しをする前に各リージョン先頭に来るイベントが何チャンネルか?を確認した方がいいですね。
また1つのリージョンに割り当てられるのは”1トラック”。
つまり、MIDIを書き出す時に同じトラックに複数リージョンがあるとその数だけGarageBand側にトラックが作られます。
iOS版のGarageBandは音色が面倒なので…
- 最初のイベントのチャンネル
- リージョンの数
…などはチェックしましょう!
※チャンネルごとの音色は後述します。
リージョン名
Logicから書き出したMIDIファイルの場合はリージョン名も残っていました。
トラックの名前は引き継げないので、何の音なのか?というのを書き出す前のリージョンに書いておいたほうがいいですね。
32トラックを超えると読み込めない
iOS版のトラックを作成できる限界は32トラックまでです。
それ以上のリージョンが含まれたMIDIファイルを読み込もうとすると、ダイアログが出て読み込むことが出来ません。
なので、書き出す時は予め32トラック以下になるようにしておきましょう。
書き出しはできない
現在のところMIDIファイルを書き出すことはできないみたいです。
書き出しできるのは主にオーディオファイルのみです。
しかし、Mac版のGarageBand、LogicではiOS版のプロジェクトファイルを読み込めます。
- iPhoneで打ち込む → Macで開いてMIDI書き出し
…という風にすれば一手間かかりますが、書き出すことが出来ます。
iOS版のGarageBandはアップデートで少しずつできることが増えてきたので、今後は書き出しもできる様になるかも…?しれないですね。
- 音色は最初音やCCで決まる
- リージョン名は引き継ぐので設定しておく
- 32トラックまで
- MIDIファイルの書き出しはできない
チャンネルごとの音の設定
10チャンネル以外は「KEYBOARD」の音源から選択されているようです。10チャンネルは「DRUMS」の音源が使用されます。
以下は音色のイメージとGarageBand内の音色名です。
- アコースティックピアノ
「Classical Grand」 - シンセリード
「Raw Lead」 - エレキ ベース
「P-Bass」 - エレキ ギター
「Classic Clean」
(インサートにAmpが入っています。クラシックギターということではなさそう) - ストリングス
「Strings Sustain」 - ストリングス ピチカート
「Strings Pizzicato」 - ブラス
「Brass Ensemble」 - ブラス(7と同じっぽい?)
「Brass Ensemble」 - ノイズ
「Noise Sweep」(Alchemy シンセ) - ドラム
「SoCal」(演奏モードで「Smart Drums」や「ビートシーケンサー」は使えない) - オルガン
「Soul Organ」 - エレピ
「Electric Piano」 - シンセストリングス
「Hollywood Strings」(有名音源とは別です) - シンセアルペジオ (ディレイがかかっている)
「Reverse Engineering」 - シンセベース
「Rich Oscillators」 - シンセパッド
「Brassy Ensemble」(Alchemy シンセ)
MIDIファイルの追加
※作成したMIDIファイルをiPhoneと連携できるクラウドストレージにあらかじめ保存しておくと便利です。
iPhoneのストレージにファイルを入れても問題ないです。
GarageBand側の画面、右上のケーブルのアイコンをタップします。
ファイル選択画面で中央のタブが「ファイル」になっていることを確認します。
画面下の「”ファイル”から項目をブラウズ」をタップします。
MIDIファイルをクラウドストレージなどに保存した場合は画面左上から。タップして1階層戻ります。
保存したクラウドストレージを選んでファイルを選択します。
ファイルを読み込むと一度先ほどの「ファイル」にファイルがストックされます。
これは削除しない限り他の曲の時も同じ要領で使うことができます。
曲に追加するには、ファイルを長押しして左にドラッグ&ドロップ。
無事、曲に追加できました。
Logicで書き出したとき気づいた点
ここからはちょっと本題からそれます。必要なければ飛ばしてください。
Logic側の仕様で気づいた点です。
Logic の Drummer もMIDIファイルとして書き出せる
意外と気づかなかった点ですが、「Drummer」もMIDIファイルとして書き出せます。
ただし、10チャンネルで書き出されるわけではないのでGarageBand側に読み込んだ際に再設定が必要です。
リージョンが重なっていた場合は別トラックになる
Logic側でリージョンが重なっている(オーバーラップの設定)時は1つのリージョンになったり同じトラックとして書き出されたりということもなく、それぞれが別トラックで書き出されます。
まとめ
MIDIファイルを使えるのであれば、ある程度PCのDAWなどで作って、iPhone、iPadなどで楽器や歌などの練習をする.. という使い方ができそうです。
テンポチェンジやキーチェンジ、ピアノロールで鳴っている音の確認など、便利な道具になるかも…。
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