GarageBandの音源はピアノ、ギター、ベース、ドラムなどがありそれぞれで演奏方法が違います。
今回はバイオリンやビオラなどの「Strings」の音源の設定や使い方などを調べてみました。
演奏や録音が実際の楽器に近いように工夫されているみたいです。
さっそく、みていきましょう。
iOS版 GarageBandの音源を立ち上げる
画面左上の「ブラウザボタン」をタップして音源を立ち上げます。
画面をスワイプして「STRINGS」に合わせます。
ストリングス音源は画面の5つの領域から選択することができます。
- STRNGS
- Smart Strings
- Notes
- Scales
- その他サウンド
それぞれタップする場所により立ち上がる音源や操作方法が変わってきます。
1つずつ見ていきましょう。
STRINGS
画面の1番アイコン部分をタップすると前回に立ち上げたり、変更した「STRINGS」の中の音色が立ち上がります。
音色などは変更することが可能なので、特に音色が決まっていない場合はとりあえずここから立ち上げてもいいと思います。
Smart Strings
コードを簡単に演奏、録音できるモードで立ち上がります。
立ち上げた時のデフォルトの音色は「Cinematic」に設定されています。
Notes
実際のバイオリンのイラストを元にタップ、スワイプして演奏します。
デフォルトの音色は「Modern」に設定されています。
Scales
指板がパネルのようになりスケールを簡単に演奏するモードが立ち上がります。
デフォルトの音色は「Pop」に設定されています。
その他のサウンド
音色を選んで選択できるモードです。
選択したら、「Smart Strings」と同じ画面で立ち上がります。
STRINGS音色の変更
楽器を演奏する画面で、「▼ナビゲーションメニュー」をタップ。メニューの「音色名」をタップします。(画像の場合は「Cinematic」)
トラック表示画面では音色名は表示されず変更できません。演奏画面を立ち上げてから変更しましょう。
STRINGS音色の保存
音色の保存は楽器自体の音色を保存するということではなく、現在の音色とトラックに使用されている「プラグインとEQ」の設定を保存するという感じです。
保存するには音源を変更、選択する画面にします。
「保存」をタップ。
名前をつけて保存します。
初めて保存すると音色のカテゴリーに「カスタム」が追加され音色が保存されます。
保存した音色の削除
音色を変更する画面を呼び出します。
右上の編集をタップ。
名前の横に表示される「-」をタップして削除します。
STRINGSの操作
「Strings」の操作方法は2つに分かれます。
基本的なバイオリンやチェロの1つの楽器だけを演奏するモードとStringsを1つのアンサンブルとして、5つの楽器をコードごとに演奏する方法です。
- ソロ
- アンサンブル – 5本
まずはソロで演奏する方法を見ていきたいと思います。
楽器の選択
「Strings」は全体の音色の選択以外に演奏する楽器を選択する必要があります。
画面右上の「コントロールボタン」をタップします。
すると4つの楽器が表示されるので、演奏したい楽器を1つを選びます。
選んだ楽器によって演奏できる音域も変わります。録音中に楽器を変更することも可能です。
それぞれの各弦の音域は以下になります。
Violin
- E4 – D5
- A3 – G4
- D3 – C4
- G2 – F3
Viola
- A3 – G4
- D3 – C4
- G2 – F3
- C2 – B♭2
Cello
- A2 – G3
- D2 – C3
- G1 – F2
- C1 -B♭1
Bass
- G1 – F2
- D1 – C2
- A0 – G1
- E0 – D1
スケール
画面右にある「Scale」ボタンをタップすると音源を立ち上げる際にあった「Scales」と同じモードに変更できます。
指板がパネル上で区切られ選択したスケール外の音がなくなります。
選択できるスケールの種類
スケールは全部で12種類から選ぶことができます。
- メジャー
- メジャーペンタ
- メジャーブルース (P1 M2 m3 M3 P5 M6)
- ミクソリディアン
- クレツマー (P1 m2 M3 P4 P5 m6 m7)
- マイナーペンタ
- マイナーブルース (P1 m3 P4 dim5 P5 m7)
- 日本 (P1 m2 P4 P5 m6)
- マイナー
- ハーモニックマイナー
- ドリアン
- 東南アジア (P1 m2 m3 P5 m6)
元の表示に戻したい時は項目の一番上の「オフ」にします。
音域は選んでいる楽器によって変わります。
注意事項
「Scale」機能を使うと横へスワイプしてのピッチベンドが使えなくなります。
スワイプすると別のノートとして認識されます。ピッチベンドは使われず次のノートが引き直される形になります。
より滑らかな音移動をしたい場合は「Scale」機能を使わない方がいいかもしれません。
アーティキュレーションボタン
1つの楽器を演奏するモードではアーティキュレーションボタンというものがあります。
画面左にありタップしながら演奏するとアーティキュレーションというパラメータが変わったり、エクスプレッションが書かれて音量を調節できます。
スケールをONにした時もアーティキュレーションボタンは表示されています。
コードストリップを使った場合は表示されません。
以下が操作した時のそれぞれの演奏方法になります。
アーティキュレーションボタンOFF
左のアーティキレーションボタンをタップなしでの操作。
タップ – レガート
※ヘルプではスタッカートになるようですがアーティキレーションはレガートになってしまいました。
ロングタップ – レガート
タップを続けることでそのままの音量で音が持続します。
弦を移動することで、ピッチベンドをすることができます。
アーティキュレーションボタンON
アーティキレーションボタンをタップしながらの操作。
タップ – ピッツィカート (ピチカート)
指を離した時に音がなります。
ロングタップ → 上下スワイプ – ボウイング(レガート)
タップしながら上下にスワイプをすることでボウイングすることができます。画面には縦に線画入ります。
これにより音量を操作することができます。速くスワイプすることで大きく、ゆっくりスワイプすると小さくできます。
※ただし、タップ中は横への移動ができなくなりピッチベンドが使えなくなります。
注意事項
アーティキュレイションボタンを途中でタップ、離したりするとノートオフされ音が止まります。
コードストリップ
「Smart Strings」 を選択したモードと同じになります。前段で紹介したモードと使い方やできることも大きく変わります。
コードストリップ機能をONにするとボタンをタップすることで簡単にStrings アンサンブルをコード演奏をすることができます。
コードストリップ機能を使うには画面右側の4つの線のアイコンをタップします。
元の1つの楽器を演奏するモードに戻るには画面右の同じボタンをタップします。
8つのコードまで設定されていて、各コード4つのボタンがあります。
それぞれのボタンで演奏される音の高さが変わります。ただ、一番下の音域の楽器Bassesはルート音が固定で演奏されるようです。
演奏方法
演奏方法は3つあります。
- ピッツィカート(ピチカート) → タップ
- スタッカート → さっと1回スワイプ
- ボウイング → スワイプを続ける
それぞれの注意点として…
「ピチカート」は指を離した瞬間に音がなります。
「スタッカート」は結構速い感じでないとボウイングと認識されて音がなかなか音が出ません。
画面に触れた瞬間さっとスワイプします。
スワイプするのは上でも下でもどちらでもOKです。
「ボウイング」は画面に触れたあと上か下にスワイプします。コード内であればボタンの線をこえても大丈夫です。音を鳴らし続けたい場合は上下にスワイプを続けます。速くスワイプすると音が大きくなり、ゆっくりスワイプすると音が小さくなります。実際の感じに近づけてあるようですね。
楽器の選択
右上のコントロールボタンをタップすると、演奏される楽器を複数選ぶことができます。
楽器をタップするとミュート/解除ができます。
ミュートした楽器は演奏されません。当然、楽器を1つだけにしてしまうと、1つの音しかなりません。2つの楽器なら2音、3つの楽器なら3音になります。
デフォルトでは全て演奏する設定になっています。
カットするならBassesとCellosとか?
それ以外だとせっかくのコード演奏ではなくなってしまうので1つの楽器で演奏した方いいかもしれないです。
コードの編集
画面右上の歯車のマーク「曲の設定」をタップします。
画面が移ったら「コード編集」を選びます。
普段の画面では「コード編集」は表示されていません。コードストリップ機能をONにした時のみ表示されます。
画面下のコードのボタンをタップして変更したいコードを選びます。
自分の好きなようにカスタマイズできます。ベースを変えればオンコードを設定することができます。
画面左上の「元に戻す」でデフォルトの状態に戻ります。
自動演奏
コードストリップ機能がONの状態で、コントールボタンをタップすると、「Auto Play」という自動演奏のツマミが表示されます。
「OFF」から1〜4までの数字の部分にツマミを合わせるとコードに合わせて自動演奏をさせることができます。数字を変えて演奏パターン4つの中から選ぶことができます。
コードのボタンをタップすると演奏が始まります。ボタンは各コード4つから1つになります。音高は指定することはできないみたいです。
演奏を止めるにはコードのボタンをもう一度タップします。
2本指、3本指タップ
コードのボタンを2本指、3本指でタップするとさらにヴァリエーションを変えることが’できます。
元々のパターンを少し変化させたものになります。
音色と自動演奏
音色を変えることで、自動演奏のパターンもあわせて変わります。それぞれの音色に4つのパターンがあるということです。
音色のジャンルによって演奏を変えてくれるみたいです。
「Strings」の音色は4音色あるので…
音色 ×4
Auto Play ツマミ ×4
指タップ ×3
計48パターンの中から選択して演奏できるということみたいですね。
録音後の変更
「Strings」の音源では録音した後リージョンを編集することで、1つ1つのノートの「音源」と「アーティキュレーション」を変更することができます。
まずは録音したリージョンの中身を表示します。
「トラック表示」画面でリージョンをタップした後、メニューの編集をタップします。
ノートを選択できる画面になったら、変更したいノートをタップします。メニューが表示されるので「詳細」を選択します。
「音源」と「アーティキュレーション」が表示されます。
音源は「Strings」のどの楽器か?
アーティキレーション はスタッカートなど、どう演奏するか?です。
音源は5つの楽器から選んで選択できます。
- 第1バイオリン
- 第2バイオリン
- ビオラ
- チェロ
- ベース
※音域にないものは選択できないようです。
アーティキレーションは3つの中から選びます。
- レガート
- スタッカート
- ピッツィカート(ピチカート)
Mac版 「Logic」「GarageBand」で開くとどうなるか?
どちらのDAWも専用のstrings音源にはなりません。サンプラー音源の「EXS24」の音源としてトラックが作成されます。
DAW専用のstrings音源にしたい場合は読み込んだ後にDAW側で変更しましょう。
ボウイングで作った音量変化はエクスプレッションになります。ボウイングせずにタップした場合はエクスプレッションは一定です。
入力されたMIDIの設定はチャンネルごとに分かれてれています。
- 1ch エクスプレッションなどのCC
- 2ch 4弦、コードストリップモード時の全てのノート
- 3ch 3弦
- 4ch 2弦
- 5ch 1弦
ピッチベンドの値は独特なので、DAW側で打ち込んだ「Strings」の音源を変える場合は注意が必要です。どの音にピッチベンドしていたか?というのを把握しておいた方がいいですね。
「Logic」でアーティキュレーションを変える場合は、ノートを左クリックしてメニューから確認変更することができます。
Mac版の「GarageBand」の場合IDの数字は表示されましたが、なんの音なのか?というの表示されませんでした。
まとめ
ボウイングなど実際の楽器になるべく近づけるようにしてあっていいと思います。strings系の操作であればアプリの中でかなり使いやすいと思いました。
「STRINGS」がかえって演奏しにくいと感じる人は「KEYBOARD」の中にもStringsの音源があるのでそちらで演奏するといいかもしれないですね。
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